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CorvusSKK ver. 3.3.0

Windowsで動作するSKK風のIMEです。

インストール

対応OS

インストール

corvusskk-X.Y.Z.exe を実行してください。 (X, Y, Z はバージョン番号)

アップデートの後はOSを再起動しておくと安全です。

インストール先

アンインストール

コントロールパネルの「プログラムと機能」からアンインストールしてください。

または、インストールに使用した exe ファイルを再度実行し「Uninstall」を選択してください。

アンインストールの後はOSを再起動しておくと安全です。

Windows ストアアプリ、Microsoft Edge

Windows ストアアプリ、Microsoft Edge 等で使用するには、設定ファイル (config.xml) にアクセス許可を付加させる必要があります。

Windows 8 以降で動作する設定ダイアログでOKボタンを押して保存をおこなうとアクセス許可の付加が自動的におこなわれます。

また、Windows 8 より前から Windows 8 以降へ Windows をアップグレードしたときは、CorvusSKK を一旦アンインストールした上でインストールし直してください。

インストール時に、Windows ストアアプリ、Microsoft Edge 等で使用可能となるようにIMEの登録がおこなわれます。

Adobe Reader X, XI, Acrobat Reader DC

Adobe Reader X 以降で使用するには、設定ファイル (config.xml) にアクセス許可を付加させる必要があります。

設定ダイアログでOKボタンを押して保存をおこなうとアクセス許可の付加が自動的におこなわれます。

ファイル

設定ファイル

設定ファイルは、ディレクトリ %APPDATA%\CorvusSKK に保存されます。

ファイル名説明
config.xml各種設定

UTF-8 の XML フォーマットのテキストファイルとなっています。

設定ダイアログで OK ボタンまたは適用ボタンを押すと config.xml ファイルが保存されます。

テキストエディタなどでも編集可能です。変更した後は、IME OFF → ON で新しい設定が反映されます。

下記のディレクトリの優先順位で各ファイルが読み込まれます。

  1. %APPDATA%\CorvusSKK
  2. %SystemRoot%\IME\IMCRVSKK (インストーラーによりインストール済み)

開発者向け

デバッグビルドでは、ディレクトリ %APPDATA%\CorvusSKK_DEBUG に保存されます。

デバッグビルドでは、下記のディレクトリの優先順位で各ファイルが読み込まれます。

  1. %APPDATA%\CorvusSKK_DEBUG
  2. 実行ファイルと同じディレクトリ (ビルドするとディレクトリ installer\config-share から上書きコピーされます)

SKK辞書ファイル

後述のSKK辞書の項も合わせて参照してください。

取込済SKK辞書は、ディレクトリ %APPDATA%\CorvusSKK に保存されます。

ファイル名説明
skkdict.txt取込済SKK辞書

UTF-16 (LE, BOMあり) のSKK辞書フォーマットとなっています。

設定ダイアログのリストにSKK辞書を追加して取込ボタンを押すと取込済SKK辞書に変換されます。

ディレクトリ %SystemRoot%\IME\IMCRVSKK に NAIST-jdic をベースとした簡易的なSKK辞書が標準でインストール済みとなっています。取込済SKK辞書が存在しないときはこのSKK辞書が使用されます。

SKK辞書サーバーを使用するなどでローカルのSKK辞書を使用したくないときは、設定ダイアログのSKK辞書のリストが空またはチェック無しの状態で取込処理をおこなってください。空の取込済SKK辞書が生成されます。

下記のディレクトリの優先順位で各ファイルが読み込まれます。

  1. %APPDATA%\CorvusSKK
  2. %SystemRoot%\IME\IMCRVSKK (インストーラーによりインストール済み)

開発者向け

デバッグビルドでは、ディレクトリ %APPDATA%\CorvusSKK_DEBUG の各ファイルに保存されます。

デバッグビルドでは、下記のディレクトリの優先順位で各ファイルが読み込まれます。

  1. %APPDATA%\CorvusSKK_DEBUG
  2. 実行ファイルと同じディレクトリ (ビルドするとディレクトリ installer\config-share から上書きコピーされます)

ユーザー辞書ファイル

後述のユーザー辞書の項も合わせて参照してください。

ユーザー辞書は、ディレクトリ %APPDATA%\CorvusSKK の各ファイルに保存されます。

ファイル名説明
userdict.txtユーザー辞書

ユーザー辞書バックアップは、任意のディレクトリの各ファイルに保存されます。

デフォルトは %APPDATA%\CorvusSKK で、設定ダイアログの「辞書2」タブのユーザー辞書バックアップディレクトリで設定可能です。

ファイル名説明
userdict.txt.<u>YYYYMMDDThhmmssZ</u>.bakユーザー辞書バックアップ (最大255世代まで)<br><u>YYYYMMDDThhmmssZ</u> : バックアップされた日時 ISO8601 (UTC)

UTF-16 (LE, BOMあり) のSKKユーザー辞書フォーマットで書き込まれます。

ユーザー辞書を直接編集する際は、ログオンユーザー権限で動作している辞書管理プロセス (imcrvmgr.exe) を終了させた状態でおこなってください。

編集後、以下のいずれかの操作をおこなうと辞書管理プロセスが自動的に起動します。

辞書管理プロセス (imcrvmgr.exe) を直接実行することも可能です。

ユーザー辞書は、辞書管理プロセスの起動時にメモリ上に読み込まれ、候補の確定、登録、削除があったとき、かつ、以下のいずれかのときに上書きされます。

ユーザー辞書バックアップは辞書管理プロセスによって以下のいずれかのときに作成されます。

入力モード

入力モードアイコン

ノーマルモードプライベートモード説明
IME OFF
ひらがなモード
カタカナモード
半角カタカナモード
全角英数字モード
ASCIIモード

通知領域の入力モードアイコンを左クリックすると、IME ON/OFF を切り替えます。

メニュー

有効な項目にはチェックが入ります。

言語バーから表示通知領域から表示
言語バーの入力モードアイコンを左クリック通知領域の入力モードアイコンを右クリック
メニュー項目説明
CAPSCaps Lock をトグルします。
KANAカナキーロックをトグルします。
Privateプライベートモードをトグルします。
[かな]ひらがなモードに遷移します。
[カナ]カタカナモードに遷移します。
[-カナ]半角カタカナモードに遷移します。
[全英]全角英数字モードに遷移します。
[SKK]ASCIIモードに遷移します。
[--]IME OFF
設定設定ダイアログを表示します。
キャンセルメニューを閉じます。

デフォルトキー設定と入力モード遷移図

半角カタカナモード

半角カタカナモードでは、ローマ字仮名変換のみ可能です。

ひらがな/カタカナへの変換、仮名漢字変換は出来ません。

プライベートモード

プライベートモードでは、通常の仮名漢字変換は可能ですが、ユーザー辞書の更新と削除をおこないません。

また、辞書登録ウィンドウでの入力による確定も可能ですが、ユーザー辞書に登録されません。

後述のユーザー辞書の項を参照してください。

設定

設定ダイアログ

設定ダイアログは、以下のいずれかの操作で開くことができます。

設定ダイアログで保存した後は、IME OFF → ON で新しい設定が反映されます。

IME ON/OFF のキーのみ、IME ON → OFF のときにも反映されます。

仮想キーコード

仮想キーコードの詳細はこちらを参照してください。 https://learn.microsoft.com/en-us/windows/win32/inputdev/virtual-key-codes

設定ダイアログのタブ「辞書2」「キー0」「キー2」のそれぞれ右上にある「仮想キーテスト」エディットボックスにフォーカスがある状態でキー入力すると仮想キーコードを表示します。

SKK辞書

SKK辞書の詳細はこちらを参照してください。

こちらから辞書をダウンロード出来ます。

SKK辞書ファイルの文字コードは、EUC-JIS-2004、EUC-JP、UTF-8 (BOMなし/あり)、UTF-16 (LE, BOMあり) に対応しています。

EUC-JP は、ASCII、JIS X 0208、JIS X 0201 片仮名、JIS X 0212 を実装する、いわゆる IANA の EUC-JP となっています。

アーカイブファイルフォーマットは tar、gzip に対応しています。

設定ダイアログのリストにSKK辞書を追加し、取込ボタンを押してください。取込済SKK辞書に変換されて使用可能となります。

チェックボックスを外すと取込の対象外となります。

リストの選択されている行をクリックするとインライン編集することができます。

SKK辞書のURLを追加した場合は、取込処理のときにディレクトリ %TMP%\CorvusSKK または %TEMP%\CorvusSKK にダウンロードされてから取り込まれます。

SKK辞書のダウンロード機能では HTTP, HTTPS が使用可能です。プロキシはOSに設定されたものが使用されます。

SKK辞書サーバー

別途用意されたSKK辞書サーバーと通信して、skkservプロトコルのクライアントとして辞書検索をおこないます。

同時に1つのみ使用可能です。IPv4、IPv6 に対応しています。

通信に使用する文字コードは、EUC-JIS-2004 / EUC-JP、UTF-8 に対応しています。

通常のSKK辞書サーバーではデフォルトの EUC-JIS-2004 / EUC-JP を使用してください。

サーバーコンプリーション機能は未実装です。

ユーザー辞書

機能説明
辞書管理プロセス辞書管理プロセスを終了または開始します。
ユーザーディレクトリディレクトリ %APPDATA%\CorvusSKK をシェルで開きます。
システムディレクトリディレクトリ %SystemRoot%\IME\IMCRVSKK をシェルで開きます。
ユーザー辞書バックアップユーザー辞書バックアップのディレクトリと世代数を指定します。<br>また、そのディレクトリをシェルで開きます。<br>手動でバックアップを実行します。
プライベートモードプライベートモードの任意切替のキーと自動切替を指定します。

ユーザー辞書バックアップ

プライベートモード

「仮想キーテスト」エディットボックスにフォーカスがある状態でキー入力すると仮想キーコードを表示します。

動作

機能説明
初期入力モードプログラム起動時の入力モードを指定します。
送り仮名が決定したとき変換を開始する送り仮名を入力したとき自動的に変換を開始します。接頭辞も同様です。
送り仮名が一致した候補を優先する送り仮名ブロックの送り仮名が一致する候補を優先して出力します。
送り仮名で撥音を送り出す送り仮名入力開始後の変換位置指定を含む「な/にゃ」行の入力で「ん」を送り出します。<br>例) ON:「NoNO」→「▽の*んお」/ OFF:「NoNO」→「▽の*の」
送りあり変換で送りなし候補も検索する送りあり変換のとき送りありの候補に加え送りなしの候補も検索します。<br>デフォルトでサ行の活用のみ<br>init.luaのenable_skk_search_sagyo_onlyがfalseのとき全ての活用
取消のとき変換位置を削除する▼モードから▽モードに遷移する際、送り仮名の位置情報を削除します。
取消のとき送り仮名を削除する▼モードから▽モードに遷移する際、送り仮名の部分を削除します。
後退に確定を含める▼モードのとき後退すると一文字削除した上で確定します。<br>OFFでは▼モードのとき後退は前候補と同じ機能を有します。
候補に片仮名変換を追加する見出し語を片仮名に変換した候補を追加します。
かな/カナ入力モードをトグルするキー設定「かな/カナ」「カナ全英変換」のキーでひらがなモードに遷移します。<br>無効のときは、キー設定「ひらがな」のキーでひらがなモードに遷移してください。
キー設定「直接入力」を確定入力で使用する確定入力のとき、キー設定の「直接入力」で設定された文字で始まるローマ字を仮名変換しません。<br>(ひらがな/カタカナ/半角カタカナモードのとき)

機能説明
複数補完/複数動的補完の表示数複数補完、複数動的補完での1ページあたりの候補数を指定します。
複数補完を使用する通常の補完のとき、ユーザー辞書から補完された見出し語を一覧で表示します。<br>補完対象は「候補一覧の色」の「選択」、補完部分は「候補」の色が使用されます。
動的補完を使用する見出し語が入力されたとき、ユーザー辞書から補完された見出し語を表示します。
複数動的補完を使用する見出し語が入力されたとき、ユーザー辞書から補完された見出し語を一覧で表示します。<br>補完対象は「候補一覧の色」の「選択」、補完部分は「候補」の色が使用されます。
補完された見出し語の候補を表示する補完/複数補完/動的補完/複数動的補完のとき、ユーザー辞書の検索結果を追加して表示します。<br>表示する候補の数は最大で「候補一覧表示に要する変換回数」-1 です。<br>補完/動的補完では「▽表示属性」の「*送り」の色が使用されます。<br>複数補完/複数動的補完では「候補一覧の色」の「注釈」の色が使用されます。
前方一致と後方一致で補完する通常の前方一致での補完に加えて後方一致でも補完します。

表示

機能説明
候補一覧のフォント候補一覧に表示するフォントの種類、スタイル、サイズを指定します。
候補一覧の最大幅候補一覧の最大幅のサイズを指定します。
候補一覧の色候補一覧の色を指定します。
候補一覧の描画API候補一覧の描画をおこなうAPIを指定します。<br>Direct2Dと彩色の指定でカラーフォントを表示します。(Windows8.1以降)
候補一覧表示に要する変換回数(0は表示無し)指定した回数変換すると候補一覧が表示されます。
候補一覧表示のページ当たり表示数一度に表示される候補の数を指定します。
候補一覧が表示無しのとき候補数を表示する(<現在の候補の番号>/<候補数>) の形式を追加して表示します。
候補一覧を縦に表示する候補一覧で候補を縦に並べて表示します。
注釈を表示する<候補><セミコロン><注釈> の形式で注釈を表示します。<br>「候補一覧」の指定で候補一覧に限定されます。
▽▼*マークを表示する大切なものは目に見えないようです。
ローマ字を表示する仮名文字のローマ字プレフィックスを表示します。<br>「全英」の指定でいわゆる全角文字で表示されます。

機能説明
入力モードを表示するキャレットまたは辞書登録ウィンドウ付近に入力モードを表示します。<br>タイミングは、IME ON/OFF 変更、入力モード変更、IME ON/OFF キー押下、「*無効*」キー押下のときです。<br>表示する秒数として1〜60000ミリ秒を設定してください。デフォルト値は3000ミリ秒です。
入力モードの色入力モード表示の色を指定します。

表示属性

入力中文字列の表示属性を設定します。

「連続」のチェックボックスをチェックすると、表の左側の表示属性を継承し、下線は繋って表示されます。

確定入力モードでのローマ字は連続のチェックの有無に関わらず見出し語と同じ表示属性となります。

候補一覧選択キー

候補一覧に表示する文字とキーを設定します。数字、表示、予備1,2 のいずれかの入力で選択された候補が確定されます。

「表示」にはUnicodeの基本多言語面と追加面の文字が使用可能です。追加面の文字の場合は、その文字で候補を確定することはできません。

「予備1」「予備2」にはUnicodeの基本多言語面の文字のみ使用可能です。

表示1の「候補一覧表示のページ当たり表示数」の設定によって一度に表示される数が決められます。

レガシータイプのコマンドプロンプト等の自前で候補を表示するアプリケーションでは、アプリケーション側が要求した数に従います。

候補一覧が表示されているとき、KANAキーロックは無視されます。

機能説明
数字選択キー (1〜9で固定)
表示選択キー (必須、候補一覧の表示にも使用)
予備1,2選択キー (空でも可)

フォントによっては固定幅を持つ以下の文字が表示としては見易いようです。

名称範囲文字備考
PARENTHESIZED <br> LATIN SMALL LETTERU+249C<br>~U+24B5⒜⒝⒞⒟⒠⒡⒢⒣⒤⒥⒦⒧⒨⒩⒪⒫⒬⒭⒮⒯⒰⒱⒲⒳⒴⒵
CIRCLED <br> LATIN CAPITAL LETTERU+24B6<br>~U+24CFⒶⒷⒸⒹⒺⒻⒼⒽⒾⒿⓀⓁⓂⓃⓄⓅⓆⓇⓈⓉⓊⓋⓌⓍⓎⓏMは地下鉄の絵文字?
CIRCLED <br> LATIN SMALL LETTERU+24D0<br>~U+24E9ⓐⓑⓒⓓⓔⓕⓖⓗⓘⓙⓚⓛⓜⓝⓞⓟⓠⓡⓢⓣⓤⓥⓦⓧⓨⓩJIS X 0213<br>1-12-33~1-12-58
FULLWIDTH <br> LATIN CAPITAL LETTERU+FF21<br>~U+FF3AABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZJIS X 0208<br>3-33~3-58
FULLWIDTH <br> LATIN SMALL LETTERU+FF41<br>~U+FF5AabcdefghijklmnopqrstuvwxyzJIS X 0208<br>3-65~3-90
PARENTHESIZED <br> LATIN CAPITAL LETTERU+1F110<br>~U+1F129🄐🄑🄒🄓🄔🄕🄖🄗🄘🄙🄚🄛🄜🄝🄞🄟🄠🄡🄢🄣🄤🄥🄦🄧🄨🄩
SQUARED <br> LATIN CAPITAL LETTERU+1F130<br>~U+1F149🄰🄱🄲🄳🄴🄵🄶🄷🄸🄹🄺🄻🄼🄽🄾🄿🅀🅁🅂🅃🅄🅅🅆🅇🅈🅉
NEGATIVE CIRCLED <br> LATIN CAPITAL LETTERU+1F150<br>~U+1F169🅐🅑🅒🅓🅔🅕🅖🅗🅘🅙🅚🅛🅜🅝🅞🅟🅠🅡🅢🅣🅤🅥🅦🅧🅨🅩
NEGATIVE SQUARED <br> LATIN CAPITAL LETTERU+1F170<br>~U+1F189🅰🅱🅲🅳🅴🅵🅶🅷🅸🅹🅺🅻🅼🅽🅾🅿🆀🆁🆂🆃🆄🆅🆆🆇🆈🆉ABOは血液型の絵文字<br>Pは駐車場の絵文字

キー設定(ON/OFF)

IME ON/OFF のキーをそれぞれ指定します。

仮想キーコード、Alt、Control、Shift の組合せを設定してください。

最大で ON/OFF それぞれ8行ずつです。

「仮想キーテスト」エディットボックスにフォーカスがある状態でキー入力すると仮想キーコードを表示します。

キー設定(文字)、キー設定(仮想キー)

各機能に対してキーを正規表現で設定してください。

Visual C++ 2022 の 正規表現で、文法は ECMAScript を使用しています。

正規表現の詳細はこちらを参照してください。 https://learn.microsoft.com/en-us/cpp/standard-library/regular-expressions-cpp?view=msvc-170

無効な正規表現で設定するとその機能は無効となります。警告等は表示されません。

キー設定(文字)とキー設定(仮想キー)とで重複する場合は、キー設定(仮想キー)のほうが優先されます。

キー設定(文字)には ASCII の範囲内の文字を設定出来ます。

キー設定(仮想キー)にはShiftキー(S)またはCtrlキー(C)をキーコードに前置することで、修飾キーを設定出来ます。

例えば、Shift+Tabであれば「S\x09」、Ctrl+Returnであれば「C\x0D」と記述します。

「仮想キーテスト」エディットボックスにフォーカスがある状態でキー入力すると仮想キーコードを表示します。

キー設定デフォルト

キー設定 ON/OFF

ONOFFキー仮想キーコード
Alt + `0xC0 + Alt
漢字<br>Alt + 半角/全角<br>Alt + `0x19
半角/全角<br>Ctrl + `0xF3, 0xF4
IME On0x16
IME Off0x1A

キー設定(文字)

機能キー説明
かな/カナqひらがな/カタカナモード、かなカナ変換
カナ全英変換Ctrl + qひらがな/半角カタカナモード<br>ひらがなカタカナ→半角カタカナ変換<br>abbrev→全角英数字変換
全英L全英モード
ASCIIlアスキーモード
ひらがなひらがなモード
abbrev/abbrevモード
接辞< >接頭辞・接尾辞
次候補Space<br>Ctrl + n辞書検索開始、次候補
前候補x<br>Ctrl + p「後退」のキーも使用可
辞書削除X<br>Ctrl + xユーザー辞書から候補を削除
次補完Ctrl + i (Tab)補完開始、次見出し語候補
前補完Ctrl + u前見出し語候補
補完と変換Ctrl + c最初の見出し語候補で辞書検索開始<br>skk-start-henkan-with-completion-char
絞り込み候補を絞り込む見出し語の入力開始<br>skk-hint-start-char
変換位置変換位置指定<br>2回連続入力で文字自体が確定する<br>skk-sticky-key
直接入力0〜9見出し語入力でローマ字仮名変換しない
確定Ctrl + m (Return)<br>Ctrl + j
取消Ctrl + g<br>Ctrl + [ (Escape)
後退Ctrl + h (BS)
削除Ctrl + d<br>DEL (Ctrl + BS)
*無効*アプリケーション側に非通知<br>辞書登録/削除の確定無効
左移動Ctrl + b
先頭移動Ctrl + a
右移動Ctrl + f
末尾移動Ctrl + e
貼付Ctrl + y Ctrl + vクリップボードの文字列を貼り付け
再変換選択された文字列でユーザー辞書の送りなしエントリを<br>逆引きしてから通常の辞書検索

キー設定(仮想キー)

機能キー説明
かな/カナひらがな/カタカナモード、かなカナ変換
カナ全英変換ひらがな/半角カタカナモード<br>ひらがなカタカナ→半角カタカナ変換<br>abbrev→全角英数字変換
全英全英モード
ASCIIアスキーモード
ひらがなCtrl + 0x4A (Ctrl + j)ひらがなモード
abbrevabbrevモード
接辞接頭辞・接尾辞
次候補0x22 (PgDn)辞書検索開始、次候補
前候補0x21 (PgUp)「後退」のキーも使用可
辞書削除ユーザー辞書から候補を削除
次補完補完開始、次見出し語候補
前補完Shift + 0x09 (Shift + Tab)前見出し語候補
補完と変換先頭の見出し語候補で辞書検索開始<br>skk-start-henkan-with-completion-char
絞り込み候補を絞り込む見出し語の入力開始<br>skk-hint-start-char
変換位置変換位置指定<br>skk-sticky-key
直接入力見出し語入力でローマ字仮名変換しない
確定
取消
後退
削除0x2E (Delete)
*無効*Ctrl + 0x4A (Ctrl + j)アプリケーション側に非通知<br>辞書登録/削除の確定無効
左移動0x25 (カーソル左)
先頭移動0x26 (カーソル上)
右移動0x27 (カーソル右)
末尾移動0x28 (カーソル下)
貼付クリップボードの文字列を貼り付け
再変換選択された文字列でユーザー辞書の送りなしエントリを<br>逆引きしてから通常の辞書検索

変換位置指定

変換位置での挙動を指定します。最大で256行です。

機能説明
開始変換位置開始キー
代替変換位置開始キーに代わってローマ字仮名変換に使用する
送り辞書検索に使用する送りローマ字

ローマ字・仮名変換表

ローマ字、平仮名、片仮名、所謂半角片仮名、促音/撥音(ん)、待機の組み合せを指定します。

平仮名/片仮名変換では基本的に1文字ずつ変換されます。

最大で32768行です。

「…」ボタンから、KanaTableファイルの読み込みと書き出しをおこなうことができます。

KanaTableファイル

ASCII・全英変換表

ASCII、全英文字の組み合せを指定します。最大で128行です。

その他

Lua拡張

辞書管理プロセス (imcrvmgr.exe) の各機能の拡張、プログラム実行変換もどき、数値変換をLuaスクリプトで実装しています。

現在使用しているLuaのバージョンは5.4.7です。

詳細はこちらを参照してください。https://www.lua.org/manual/5.4/manual.html

Lua内部の文字コードをUTF-8に決め打ちして、Unicode版のWindowsAPIとCランタイム関数を呼ぶようにパッチを当てています。

スクリプトファイルの文字コードはUTF-8のみに対応しています。

辞書管理プロセスのカレントディレクトリは %APPDATA%\CorvusSKK になっています。

コンソールプログラムのlua.exeが %SystemRoot%\System32\IME\IMCRVSKK と %SystemRoot%\SysWOW64\IME\IMCRVSKK にあるので、カスタマイズする際のデバッグ用に使ってください。

辞書管理プロセスの起動時にスクリプトファイル (init.lua) が下記の優先順位で読み込まれます。

  1. %APPDATA%\CorvusSKK\init.lua
  2. %SystemRoot%\IME\IMCRVSKK\init.lua (インストーラーによりインストール済み)

開発者向け

デバッグビルドでは、辞書管理プロセスのカレントディレクトリは %APPDATA%\CorvusSKK_DEBUG になっています。

デバッグビルドでは、下記の優先順位でスクリプトファイルが読み込まれます。

  1. %APPDATA%\CorvusSKK_DEBUG\init.lua
  2. 実行ファイルと同じディレクトリのinit.lua (ビルドするとディレクトリ installer\config-lua から上書きコピーされます)

プログラム実行変換もどき

Emacs Lispのプログラム実行変換に対応していますが、あくまで「もどき」なのでご了承ください。

Emacs Lisp 辞書ファイル (SKK-JISYO.lisp) などが必要です。 https://github.com/skk-dev/dict/blob/master/SKK-JISYO.lisp

以下のシンボルに大体対応しています。

名称説明
nil
t
lambda
concat
substring
make-string
string-to-char
string-to-number
number-to-string
window-width80で固定
window-height23で固定
current-time
current-time-string
format-time-string
carほぼ skk-num-list 用
cdrほぼ skk-num-list 用
1+
1-
+
-
skk-version
skk-server-version
skk-gadget-units-conversion
skk-ad-to-gengo
skk-gengo-to-ad
skk-current-date
skk-default-current-date
skk-relative-date
skk-ignore-dic-wordデフォルト無効
skk-omikuji独自実装。おみくじを引くことができます。『(skk-omikuji)』
skk-strftime独自実装。日時書式出力『(skk-strftime format [unit diff])』<br>format : 以下のstrftime関数のリンク先を参照<br>unit : 単位 "year", "month", "day", "hour", "min", "sec"<br>diff : 現在とunitとの差分
fill-column70で固定
comment-start"/*"
comment-end"*/"
skk-henkan-key変換する見出し語
skk-num-list変換する見出し語に含まれる数値文字列のリスト

skk-omikuji 辞書 https://github.com/nathancorvussolis/corvusskk/blob/master/installer/config-sample/skk-omikuji.txt

skk-strftime 辞書 https://github.com/nathancorvussolis/corvusskk/blob/master/installer/config-sample/skk-strftime.txt

strftime 関数 https://learn.microsoft.com/en-us/cpp/c-runtime-library/reference/strftime-wcsftime-strftime-l-wcsftime-l?view=msvc-170

数値変換

タイプ0,1,2,3,4,5,8,9に対応しています。

タイプ3と5での数値は0〜10^72-1の整数に対応しています。

独自実装としてタイプ6(ローマ数字)が、1〜3999の整数に対応しています。

見出し語として # (ナンバーサイン)を含み、候補として # と数字を含むエントリが辞書に存在する必要があります。(例:「めいじ#ねん /明治#3年/」)

候補説明
#0タイプ0 無変換「1234567890」→「1234567890」
#1タイプ1 全角「1234567890」→「1234567890」
#2タイプ2 漢数字 位取りあり「1234567890」→「一二三四五六七八九〇」
#3タイプ3 漢数字 位取りなし「1234567890」→「十二億三千四百五十六万七千八百九十」
#4タイプ4 数値再変換「123」→見出し語「123」の候補1つ目
#5タイプ5 大字「1234567890」→「拾弐億参千四百五拾六万七千八百九拾」
#6タイプ6 ローマ数字(独自)「1234」→「MCCXXXIV」
#8タイプ8 桁区切り「1234567890」→「1,234,567,890」
#9タイプ9 将棋「12kin」→「1二金」

タイプ4には DDSKK と以下の相違があります。 辞書に以下のようなエントリがあり「p125」を見出し語として変換したとき、数値エントリの1つ目だけ使用されます。

;; 数値変換タイプ4辞書
;; okuri-ari entries.
;; okuri-nasi entries.
p# /#4/@#4/
125 /東京都葛飾区/葛飾区/
数値変換タイプ4変換結果
DDSKK/東京都葛飾区/葛飾区/@東京都葛飾区/@葛飾区/
本ソフト/東京都葛飾区/@東京都葛飾区/

Unicodeコードポイント変換

「U+XXXXXX」( コードポイント XXXXXX : 0000-FFFF または 10000-10FFFF ) または「uxxxxxx」( コードポイント xxxxxx : 0000-ffff または 10000-10ffff ) のフォーマットで変換してください。

JIS X 0213面区点番号、JIS X 0208区点番号変換

JIS X 0213では「X-YY-ZZ」( 面 X : 1-2、 区 YY : 01-94、点 ZZ: 01-94 )、JIS X 0208では「YY-ZZ」( 区 YY : 01-94、点 ZZ: 01-94 ) のフォーマットで変換してください。Unicodeコードポイントが注釈として付加されます。

文字コード表記変換

「?X」( X : 任意の1文字以上の文字列 ) のフォーマットで変換してください。

ASCII(hex), JIS X 0201(片仮名, 8bit, hex), JIS X 0213面区点番号のカンマ区切りの候補およびUnicodeコードポイントのカンマ区切りの候補に変換されます。

ASCII, JIS X 0201, JIS X 0213に変換できない文字が含まれていた場合、Unicodeコードポイントの候補のみとなります。

注釈の登録

辞書登録のとき、登録する候補の入力と同時におこないます。

行頭以外の最後のセミコロン (いわゆる半角のセミコロン)以降が注釈となります。

注釈にセミコロンを含めることは出来ません。

開発環境

Visual Studio Community 2022 17.10.5

WiX Toolset v4.0.5

pandoc 3.3

ビルド手順

ビルド

> installer\_solution_build.cmd

> installer\_build.cmd

ビルド & 署名 & 検証

> installer\_solution_build.cmd

> installer\_sign.cmd <SHA-1> <URL>

    * <SHA-1> : SHA-1 thumbprint of certificate
    * <URL> : RFC-3161 timestamp server

> installer\_verify.cmd

デバッグビルド

> installer\_solution_build_debug.cmd

デバッグビルド IME の登録 (x86, x64)

> installer\_debug_reg.cmd

デバッグビルド IME の登録解除 (x86, x64)

> installer\_debug_unreg.cmd

クリーン

> installer\_solution_clean.cmd

> installer\_clean.cmd

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